>伝承

岩波書店 広辞苑 第五版より

安部晴明 [あべ-の-せいめい]
平安中期の陰陽家。よく識神(しきがみ)を使い、
あらゆることを未然に知ったと伝える。
伝説が多い。著「占事略決」。( 921〜1005)

源頼光 [みなもと-の-よりみつ]
平安中期の武将。満中の長男。摂津などの受領を歴任。
驍勇を以って称され、左馬権頭に昇った。
大江山の酒呑童子征伐の伝説や土蜘蛛伝説は著名。( 948〜1021)

渡辺綱 [わたなべ-の-つな]
平安中期の武人。源頼光の四天王の一。
嵯峨源氏から出て、摂津渡辺に住んだ。
頼光に従い、洛北の市原野で鬼同丸を、
大江山で酒呑童子(しゆてんどうじ)を殺し、
また羅生門の鬼を退治したという伝説がある。(953〜1025)

坂田公時 [さかた-の-きんとき]
(俗に金時とも書く)平安後期の武士。源頼光の四天王の一。
幼名、金太郎。相模国足柄山の山姥と赤竜との子と伝える。
21歳のとき、頼光に見出され、頼光の没後、行方不明。
その童姿は強健と武勇の象徴。
五月人形に作られ、歌舞伎では怪童丸の名で登場。

碓井貞光 [うすい-さだみつ]
平安中期の武士。源頼光の四天王の一。( 954〜1021)

卜部季武 [うらべ-の-すえたけ]
源頼光の四天王の一。六郎また勘解由(かげゆ)と称する。
酒呑(しゆてん)童子討伐で有名。( 950〜1022)

九尾狐[きゅうび-の-きつね]
多くの年を経て、尾が九つにわかれ、変幻自在で人をだますという狐。「金毛―」

平将門[たいら-の-まさかど]
平安中期の武将。高望(たかもち)の孫。父は良持とも良将ともいう。
相馬小二郎と称した。摂津藤原忠平に仕えて検非違使を望むが成らず、
憤慨して関東に赴いた。伯父国香を殺して近国を侵し、
939年(天慶2)居館を下総猿島(さしま)に建て、文武百官を置き、
自ら新皇と称し関東に威を振るったが、平貞盛・藤原秀郷に討たれた。(〜940)

酒呑童子[しゅてん-どうじ]
鬼のすがたをまねて財を掠(かす)め婦女子を掠奪した盗賊。
丹波国大江山や近江国息吹山に住んだといい、
大江山のは源頼光が四天王と共に退治したという。
絵巻・御伽草子・草双紙・浄瑠璃・歌舞伎などの題材となる。

芦屋道満[あしや-どうまん]
道摩とも。平安時代の陰陽家。
藤原道長の頃、安部晴明と法力を争ったと伝える。(宇治拾遺)

土蜘蛛[つちぐも]
能の一。源頼光の病床へ妖怪の土蜘蛛が僧形で現れるが、
頼光に斬りつけられ、葛城山に追いつめられて退治される。